一患者の祈り

一患者の祈り

ニューヨークにあるリハビリセンターの壁に書かれている一患者の祈りは有名です。
どなたが訳されたのかわかりませんが、素晴らしい詩になっています。
私はこの詩を大切にしています。

大事を成そうとして 力を与えて欲しいと神に求めたのに
慎み深く従順であるように  弱さを授かった。

偉大なことができるようにと  健康を求めたのに
より良きことができるようにと  病弱を与えられた。

幸せになろうとして  富を求めたのに
賢明であるようにと  貧困を授かった。

世の人々の賞賛を得ようとして  権力を求めたのに
神の前にひざまずくようにと  弱さを授かった。

人生を楽しもうと  あらゆることを求めたのに
あらゆることを喜べるようにと  生命を授かった。

求めたものは一つとして与えられなかったが
願いはすべて聞きとどけられた。

神の意に沿わぬ者であるにもかかわらず
心の中の言い表せない祈りは  すべてかなえられた。

わたしはあらゆる人の中で もっとも豊かに祝福されたのだ。

今、75年の歩みを振り返っています。
成功、健康、富、賞賛、楽しみ。
私なりに求めていました。
それらを得るための努力もしました。
燃えるような情熱を持って求めなかったので、得たものも小さなものでした。

失敗なんてしたくない。
非難を受けたくなんかない。
病気にもなりたくない。

それにも拘わらず、神さまは、タイミング良く、謙虚であるようにと、失敗、非難、苦痛、時に病いを与えてくれました。

もし私が順風満帆に成功し、驚くようなお金持ちになっていたら、考えただけで恐ろしくなります。
きっと傲慢な人間になっていたでしょう。

これで良かったって振り返っています